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7/13 日経平均1315円安、AI買い疲れでマネーはメガバンクへ


本日13日の東京株式市場で日経平均株価は3日ぶりに反落し、前営業日比1315円(2%)安の6万7242円(6万7242.73円)で取引を終えました。中東情勢の先行きへの懸念が高まったことや、今週控える人工知能(AI)・半導体関連企業の決算発表を前に、投資家が買い安心感のある銀行株へ資金を振り向けた一日だったようです。

値動きとしては、寄り付き直後にいったん下落してから上昇に転じ、その後再び下げるなど、方向感に欠ける展開が続きました。和キャピタルの村松一之運用本部部長は「好悪材料が混在しており、AI相場に強気な投資家と中東情勢に不安を抱いた弱気な投資家の売り買いが交錯している」とみています。私も、上げも下げも決め手に欠けるこういう地合いは一番判断が難しいと感じています。

■なぜ下げたか(AI株の買い疲れ)

  • 地政学リスクが意識された過去の局面と違い、今回はAI株買い一辺倒の流れにはなりませんでした。アドバンテストや東京エレクトロンは下落。
  • 10日に2026年3〜5月期決算を発表した安川電機は、純利益が市場予想を下回り、制限値幅の下限(ストップ安水準)まで売られました。
  • キオクシアホールディングスは一時14%安まで沈む場面がありました。韓国の半導体メモリ大手SKハイニックスの米預託証券(ADR)が10日に米ナスダック市場へ上場し、13日の韓国市場で利益確定売りに押されたことが背景です。つられて韓国総合株価指数(KOSPI)が下げ、「投資家心理の重荷となり、足元の投資家センチメントを弱めている」(大和証券の坪井裕豪チーフストラテジスト)とのことです。
  • AI関連株に対する市場の目線が切り上がっており、今週控える半導体関連企業の決算を前に、様子見姿勢を強めているようです。

■地政学・原油などの外部要因

  • 中東情勢を巡る懸念が再燃しています。12日にイランの革命防衛隊がホルムズ海峡を再封鎖したと伝わり、13日早朝には米中央軍がイランへの追加攻撃を開始したと明らかにしました。
  • WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)期近物が、前週末比5%高い1バレル75ドル台まで上昇する場面がありました。

■資金の受け皿となった銀行株

  • 下げの一方で、マネーが向かった先は銀行株でした。三菱UFJフィナンシャル・グループの時価総額が42兆円強となり、トヨタ自動車を抑えて初めて日本企業の首位に浮上。三菱UFJは一時、前週末比3%高まで上昇しました。三井住友FGやみずほFGもそれぞれ上げています。
  • 片山さつき財務相が10日の閣議後記者会見で日銀の独立性に配慮した発言をしたことも追い風のようです。「日銀は今後利上げしやすくなるという思惑が広がり、銀行株高の新材料となっている」(SMBC信託銀行の山口真弘投資調査部長)。利上げは銀行の利ざや改善につながりやすい、という連想ですね。
  • 野村証券は9日に三菱UFJ、10日に三井住友FG・みずほFGの目標株価をそれぞれ引き上げました。「地政学リスクへの懸念が高まるなか、投資家にとって銀行株は買い安心感がある」(フィリップ証券の増沢丈彦株式部トレーディング・ヘッド)との声もあります。
  • 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大西耕平上席投資戦略研究員は「銀行株はテーマ性があるうえにバリュエーション(投資尺度)にも過熱感はなく、AI株の買い疲れ感が出るなか、受け皿になりやすい」と話しています。

■騰落率(AI関連 vs 銀行)

  • AI関連(10日比/2025年末比):キオクシア ▲12.9%/7.4倍、アドテスト ▲3.4/51.9%、東エレク ▲2.2/2.1倍、TDK ▲5.5/53.3。
  • 銀行(同):三菱UFJ 2.3/38.8、三井住友FG 1.6/35.2、みずほFG 1.3/45.7、ゆうちょ銀行 1.2/47.6。
  • 日経平均株価は ▲1.9/36.2。(10日比は13日終値時点、2025年末比は10日時点、▲は下落。社名は一部略称)

■今後の注目

  • AIラリーが再点火する公算も大きいとされています。今週は15日にオランダの半導体製造装置大手ASMLホールディング、16日に台湾積体電路製造(TSMC)が4〜6月期決算を発表予定です。半導体メモリーメーカーからの受注が強ければ、株価を押し上げる可能性が高そうです。

私は当面、中東情勢とAI・半導体決算という綱引きが続くと見ていて、その間は銀行株のような「受け皿」に資金が滞留しやすい地合いだと考えています。ASMLとTSMCの決算内容が、次の方向感を決める最初のヒントになりそうだと注目しています。

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