6/8 日経平均3日続落、6万5000円割れ 下げ幅2563円は今年2番目
本日8日の東京株式市場は、日経平均株価が大幅に3日続落しました。終値は前週末比2563円52銭(-3.85%)安の6万4024円60銭。下げ幅は今年2番目、史上でも5番目の大きさだったとのことで、終値ベースで6万5000円を割り込んだのは5月28日以来になります。数字を見て正直、少し身構えてしまう一日でした。
下落の主因は大きく2つだと受け止めています。ひとつは前週5日の米半導体株の急落、もうひとつは中東情勢の先行き不透明感です。これらを背景に海外投機筋による株価指数先物への断続的な売りが日経平均を下押しし、加えて信用買いを入れていた個人投資家の持ち高解消売りも重荷になった、という流れのようです。
■なぜ下げたか(1)米半導体株の急落
5日の米株式市場では、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が10%安となりました。米利上げ観測の高まりで米長期金利に上昇圧力がかかり、高PER(株価収益率)のAI・半導体株が売りに押されたとのことです。金利が上がると将来の利益を重く見る高PER銘柄ほど評価が下がりやすい、という教科書どおりの動きで、8日の東京市場でもアドテストや東エレクなどが下げて日経平均を下押ししました。
■なぜ下げたか(2)中東情勢と原油高
イスラエル軍は7日、イランから複数のミサイル攻撃があったと発表しました。その後、イランによる報復攻撃のほか、イスラエル軍がイラン中部と西部の軍事標的を空爆したとも伝わっています。米国・イランの早期の戦闘終結への期待が薄れるなか、原油高に伴う資源価格の上昇が日本企業の業績に逆風との見方も日本株売りを促した、と整理されていました。
■識者コメント・需給要因
マリン・ストラテジーズの香川睦グローバルストラテジストは「AI・半導体銘柄を中心に株価が急上昇するなか、売る口実をさがしていた投資家は多かったとみられる」と話しています。さらに「相場下落で変動率に応じて持ち高を調整するリスクパリティ戦略をとるファンドが売りを出した可能性がある」とも。実際、日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は8日に一時42台と、5日の終値(28.37)から5割近く上昇する場面がありました。恐怖の度合いが急に高まったことがうかがえます。
■相場全体と個別の動き
・TOPIXは3日続落で、終値は96.71ポイント(-2.45%)安の3852.38。 ・JPXプライム150指数も3日続落、42.32ポイント(-2.55%)安の1615.96で終了。 ・東証プライムの売買代金は概算11兆1007億円、売買高は26億4626万株。 ・値下がり銘柄数は1073と全体の7割近くを占め、値上がりは461、横ばいは30と、ほぼ全面安でした。 ・ソフトバンクグループ(SBG)やキオクシアが売られ、TDKや村田製などの電子部品も下落。一方でイオンやセブン&アイが買われ、任天堂やカプコンも上げました。下げ相場のなかでも内需・ゲーム関連には資金が向かった点は、頭の片隅に置いておきたいところです。
■私の見方
私は、今回の下げは半導体・AI主導で上げてきた相場の反動と、中東リスクが重なった「売る口実」が揃った局面だと考えています。VIが一気に跳ねたことからも、当面は値動きの荒さが続くと見ています。私としては、慌てて全部を動かすより、金利と原油、そして中東情勢の続報を確認しながら持ち高を点検していくつもりです。